安倍晴明が陰陽師としてのスタートを切ったのは西暦960年頃であろうといわれています。
その時代に安倍晴明、そして同時期に活躍した陰陽師たちは貴族らの個人的依頼を受けて、種々の相談、祈祷、霊的防御、などの仕事に携わっていました。それらの業績は個人的相談であるため、一切の記録は残っておらず、実際のところ彼らがどのようなことをしていたのかは不明です。
ですが、彼ら陰陽師の事績を民間伝承や後のやや誇張された形で伝える伝説を幾つかご紹介していきましょう。
・安倍晴明は草の葉を取って、何やら呪文を唱えて蛙の方へ投げると蛙がつぶれて飛び散った。
・安倍晴明は蔵人少将にかけられた呪詛を見破り、護身の法を施した。するとその呪詛を放った陰陽師が逆に死んでしまった。
・安倍晴明の家の戸は、「式神」が誰もいない時にも勝手に出入りしていた。
・播磨の陰陽師智徳が安倍晴明と力比べをしようとしてやってきた。安倍晴明は彼が連れている「式神」を自分の術で隠し、それを知った陰陽師智徳は降参した。
・安倍晴明がまだ幼い頃、道の向こうから鬼がたくさんやってくるのが見えた。晴明は寝ていた師匠を起こしてそれを知らせ、難を逃れた。
陰陽師安倍晴明という人物は、伝説の部分が大きく膨らんだ割に正規の記録に残る事績のほとんどない人で、その実態は謎に包まれています。
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